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帯状疱疹とは?症状・治療・ワクチン2種類の違いと高崎市の助成を解説

2026/10/16
帯状疱疹とは?症状・治療・ワクチン2種類の違い、高崎市の助成を解説。胸の発疹に手を当てて痛みを訴える女性と、飲み薬・ワクチン瓶・助成券のアイコンを配したイラスト

体の片側にピリピリとした痛みがあり、赤い発疹や水ぶくれが出てきた。そんなときに考えられる病気の一つが帯状疱疹です。皮膚の症状が治っても痛みが続く「帯状疱疹後神経痛」を起こすことがあり、発症を防ぐためのワクチンもあります。

帯状疱疹ワクチンには、1回で接種を終える生ワクチン「ビケン」と、2回接種する組換えワクチン「シングリックス」があります。2025年4月からは一定の年齢の方などを対象に定期接種が始まり、高崎市では定期接種の対象外の方への助成も行っています。この記事では、病気の症状と治療、2種類のワクチンの違い、2026年度の高崎市の接種対象と費用をまとめます。

目次(押すと目次が出ます)

帯状疱疹とは

帯状疱疹は、水ぼうそうの原因となる水痘・帯状疱疹ウイルスが、体内で再び活動することで起こります。水ぼうそうが治った後もウイルスは神経節に潜んでおり、加齢や病気、治療による免疫機能の低下などをきっかけに再活性化します。

発症は50歳以降に増え、80歳までに約3人に1人が経験するとされています。若い方にも起こります。一度かかると頻繁に繰り返すことは通常ありませんが、再発する方もいます。

帯状疱疹の症状と合併症

体の左右どちらか一方に、ピリピリ、チクチク、ズキズキとした痛みや違和感が出て、その後、神経に沿って赤い発疹や小さな水ぶくれが現れるのが典型的です。胸から背中、顔などに生じます。痛みが発疹に数日、長ければ1週間ほど先行する場合もあります。ただし、片側に痛みがあるだけでは帯状疱疹とは診断できません。

皮膚の症状は通常、数週間かけて治まります。一方、皮膚が治った後も痛みが残ることがあり、これを「帯状疱疹後神経痛」と呼びます。衣服が触れるだけで痛むなど、生活に影響することもあります。

帯状疱疹で片側の痛み、発疹と水ぶくれ、皮膚が治った後の痛みが現れる経過を示す図

顔にできた場合は目の病気を伴うことがあり、耳の周囲では顔面神経麻痺などにつながることがあります。目の周囲や鼻に発疹がある場合、耳の発疹に加えて顔が動かしにくい場合などは、診察時にその症状を伝えてください。

治療は早めの開始が大切

治療の基本は、ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬です。発疹が出てから72時間以内が最も適した治療開始時期とされ、早く始めることで皮膚症状の回復や急性期の痛みの軽減が期待できます。72時間を過ぎたら治療できないという意味ではありません。痛みに応じて鎮痛薬なども使用します。

帯状疱疹は周囲の人にうつる?

患者さんから別の人へ「帯状疱疹」として直接うつるわけではありません。ただし、水ぼうそうへの免疫がない人にウイルスが伝わると、水ぼうそうを発症する可能性があります。

水ぶくれがある間は患部を覆い、触れた後は手を洗いましょう。特に、水ぼうそうにかかったことや予防接種歴のない乳幼児、免疫がない妊婦さん、免疫が低下している方との密な接触には注意が必要です。

帯状疱疹ワクチンは2種類

帯状疱疹の発症と帯状疱疹後神経痛を予防するワクチンには、生ワクチン「ビケン」と組換えワクチン「シングリックス」があります。接種回数や予防効果、副反応などが異なるため、それぞれの特徴を見て選びます。

帯状疱疹ワクチン2種類の比較図。1回接種の生ワクチン「ビケン」と、2回接種で予防効果が高いシングリックス
生ワクチン「ビケン」組換えワクチン「シングリックス」
接種方法皮下注射を1回筋肉注射を2回
接種後1年時点の帯状疱疹予防効果6割程度9割以上
主な副反応注射部位の赤み、かゆみ、痛みなど注射部位の痛み、赤み、筋肉痛、疲労、頭痛など
免疫が低下している方病気や治療によって免疫が低下している場合は接種できない免疫状態に応じて接種を検討できる

接種後5年時点の帯状疱疹予防効果は、生ワクチンが4割程度、シングリックスが9割程度と報告されています。シングリックスは接種後10年時点でも7割程度の予防効果が報告されています。これらは接種した方が必ず発症しないという意味ではありません。ワクチンには帯状疱疹後神経痛が生じるリスクを下げる効果もありますが、すでに続いている痛みを治すものではありません。

シングリックスは注射した部分の痛みや全身のだるさなどが生ワクチンより出やすい一方、帯状疱疹に対する予防効果は高く、時間がたっても比較的保たれています。病気や治療によって免疫が低下している方は、生ワクチンを接種できない場合があるため、接種する種類や時期を医師と相談します。

どちらを選ぶ?

高い予防効果と長期の効果を重視する方には、シングリックスが選択肢になります。一方、生ワクチンには1回で接種が終わることと費用負担が少ないという利点があります。接種回数、副反応、免疫の状態、費用を踏まえて選びましょう。過去に帯状疱疹にかかったことがある方も接種対象になり得ます。過去のワクチン接種歴がある場合は、定期接種や助成の対象となるかを接種記録とともに確認します。

シングリックスは2回で接種完了

50歳以上の方は通常、1回目から2か月後に2回目を接種し、遅くとも6か月後までに受けます。帯状疱疹のリスクが高い18歳以上の方では、病気や治療の予定などにより早めの完了が必要な場合、医師の判断で間隔を1か月まで短縮できます。定期接種や助成を利用する場合は、対象期間内に2回目を受けられるよう、初回の日程を決めましょう。ただし、高崎市の任意接種助成を利用する場合、2回目は原則として1回目から2~6か月の間に受ける必要があります。短縮を希望する方は事前にご相談ください。

誰が接種できる? 2026年度の高崎市の助成

2026年度中に65・70・75・80・85・90・95・100歳になる方は、まず定期接種の対象か確認してください。それ以外の高崎市民も、50歳以上などの条件を満たせば任意接種の助成を利用できます。

ワクチンを接種できる年齢と、公費助成を受けられる年齢は異なります。 生ワクチンは50歳以上、シングリックスは50歳以上、または帯状疱疹のリスクが高い18歳以上の方が接種対象です。

定期接種の対象と自己負担額

高崎市で2026年度(2026年4月1日~2027年3月31日)に定期接種の対象となるのは、年度内に65・70・75・80・85・90・95・100歳になる方と、接種日時点で60~64歳のうち、HIVによる免疫機能の障害について定められた条件に該当する方です。対象年齢は原則として年度内に迎える年齢で判定します。たとえば2026年度中に70歳になる方は、誕生日前でも対象です。過去の接種歴などによって対象外となる場合があります。

高崎市が示す定期接種の自己負担額は、ビケンが1回4,000円、シングリックスが1回12,000円(2回で24,000円)です。対象となる生活保護受給者などは無料です。定期接種化の経緯や制度の概要は、帯状疱疹ワクチンが4月1日から定期接種化されましたでもまとめています。

定期接種の対象外でも任意接種の助成があります

高崎市では、接種当日に満50歳以上の市民と、帯状疱疹のリスクが高い満18歳以上の市民を対象に、任意接種の費用を一部助成しています。一定の条件があり、助成はビケン・シングリックスのいずれか一方について、規定の接種回数までです。定期接種の対象者は定期接種として受けます。なお、帯状疱疹のリスクが高い方とは、病気や治療により免疫が低下している方、低下する可能性がある方、医師が接種を必要と認める方をいいます。この方たちの助成は、不活化ワクチン(シングリックス)のみが対象です。

任意接種の助成上限は、ビケンが4,000円、シングリックスが1回につき10,000円です。当院の税込価格と、高崎市の助成を利用した場合の自己負担額は次のとおりです。

ビケン(1回接種)

区分金額
当院の税込価格8,800円
高崎市の任意接種助成を利用自己負担4,800円
高崎市の定期接種対象者自己負担4,000円

シングリックス(2回接種)

区分金額
当院の税込価格1回24,000円、2回で48,000円
高崎市の任意接種助成を利用1回14,000円、2回で28,000円
高崎市の定期接種対象者1回12,000円、2回で24,000円

※当院の税込価格は2026年9月時点。任意接種の助成を利用するには高崎市の対象条件を満たし、市内の実施医療機関で接種する必要があります。定期接種の対象者は任意接種の助成ではなく、定期接種として受けます。高崎市外にお住まいの方は、お住まいの自治体の制度をご確認ください。

よくある質問

以前、帯状疱疹にかかりました。ワクチンを受けられますか?

帯状疱疹にかかったことがある方も、接種対象になり得ます。現在発症中であれば、まず治療と回復を優先し、接種時期を相談してください。

シングリックスを1回だけ受けてもよいですか?

シングリックスは2回で接種を完了するワクチンです。接種前に2回目の日程も考えておきましょう。高崎市の助成には接種間隔などの条件もあります。

以前ワクチンを受けました。もう一度助成を受けられますか?

過去の接種内容や高崎市の助成利用歴によって異なります。すでに助成を利用して規定回数の接種を終えた方は、原則として再び助成を受けられません。接種したワクチンの種類・回数・時期が分かる記録をご用意のうえ、ご相談ください。

ワクチンで帯状疱疹を完全に防げますか?

どちらのワクチンも発症リスクを下げますが、100%防げるわけではありません。接種後でも片側の痛みと発疹・水ぶくれが出た場合は、早めに診察を受けてください。

まとめ

帯状疱疹は、子どもの頃などに感染した水ぼうそうのウイルスが再び活動して起こる病気です。発疹と痛みが出たら早めに診断・治療を受けることが大切です。ワクチンを検討する際は、1回接種の生ワクチンと、高い予防効果が期待できる2回接種のシングリックスから、ご自身の体調や費用に合わせて選びましょう。

参考文献

※この記事は2026年9月時点の情報をもとに作成しています。


この記事の執筆・監修者

高崎市の乾小児科内科医院 院長 乾恵輔

乾 恵輔(いぬい けいすけ) 乾小児科内科医院 院長

【保有資格】

  • 日本循環器学会認定 循環器専門医
  • 日本糖尿病学会認定 糖尿病専門医
  • 日本内科学会認定 総合内科専門医

院長よりメッセージ: 帯状疱疹は、痛みが長く残ることもある病気です。ワクチンには2種類あり、年齢や体調、費用によって選び方が変わります。対象や助成の条件が分かりにくい場合は、お気軽にご相談ください。


【予防接種のご案内】 

「生ワクチンとシングリックス、どちらがよいか分からない」「自分が助成の対象か知りたい」といったご相談も、当院ではよくお受けしています。年齢や持病、接種歴を確認したうえで、お一人おひとりに合ったワクチンをご案内します。

受診をご希望の方は、WEB事前受付をご利用いただくとスムーズです。当日、接種について確認したいことがある場合は、お電話でもお問い合わせいただけます。予防接種済証、お薬手帳などをお持ちの方は、受診時にご持参ください。

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